Hola! メキシコ日系進出通信

第6回 メキシコの教育事情

前回はメキシコの方々の一般的な気質などについてお話しさせていただきました。今回はメキシコの教育事情についてお話しさせていただきます。

・教育事情の特徴について

メキシコの教育事情は期間という面では、タイ・日本と非常に似通っています。

幼稚園3年間・小学校6年間・中学校3年間・高校3年間・大学4年間です。ただし、義務教育は幼稚園~高校までと長く、計15年間です(州や市により制度が異なり例外もあります)。また、日本の保育園に相当する教育施設もあります。

外国人が公立学校に通うことはごく稀ですが、メキシコ独自の特徴としては、

公立の小中学校において、午前・午後・夜間の3部制など、複数部制に分けていることも多いです。理由としては、農業や個人商店など家の手伝いをしなければならない子どもが多く、全日制授業とすると経済的問題などの制約から通えなくなる子どもが多いからです。

一方、私立学校は日本以上に、授業料、教育の質をはじめとして、J・K・ローリングの小説『ハリーポッター』のホグワーツ魔法魔術学校のような格式の高い学校やカトリック色の強い学校など、特色も学校ごとに大きく違います。こちらは、メキシコにおいて学校経営はビジネス的な要素が大きく、特色を出すことで人気を獲得しようとすることが理由といえます。

・日本人の学校選びについて

現状、メキシコシティとアグアスカリエンテスに全日制の日本人学校があります。また、2019年4月にグアナファト州イラプアト市に3校目を開校予定です。

学校選びについては勤務地(居住地)によって異なるため、バヒオ地区の中規模の街で日本人の方々が多数居住されていても、通学できる距離に日本人学校が無いことがあります。まずは同じ街(会社)の日本人の方に学校の選択肢を尋ねることが最も確かといえます。通学できる距離に日本人学校が無く、現地校やインターナショナルスクールに通っている生徒は、土曜日などで補習授業校に通うケースも多いです。

・帰国生入試について

こちらの内容については、タイから日本への帰国という観点でも同じとなりますが、近年、日本において帰国生を受け入れる動きはより活発になっています。

一般入試と別枠で帰国子女枠を設けている学校も増加しています。従来では、それらの入試の際に最重視される科目は「英語」でしたが、「英語」を選択科目とする動きもあります。非英語圏からの受け入れなど多様性への取り組みも進んでいます。

次号では、いざというときに重要なメキシコの医療事情などについてご紹介させていただきます。

昭和電機株式会社 梶本 嵩顕

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