Hola! メキシコ日系進出通信

第3回 メキシコの会社形態、会社組織

前回は時差、飛行機でのメキシコへの行き方についてお話しさせていただきました。

今回はメキシコの会社形態、会社組織について簡単にご紹介させていただきます。まずメキシコでの会社形態は以下7つです(メキシコ会社法の定めによる)。

・株式会社(Sociedad Anónima : S.A.)

・合同会社(Sociedad de Responsabilidad Limitada : S. de R.L.)

・合名会社(Sociedad en Nombre Colectivo)

・合資会社(Sociedad en Comandita Simple)

・株式合資会社(Sociedad en Comandita por Acciones)

・協同組合(Sociedad Cooperativa)

・簡易式株式会社(Sociedad por Acciones Simplificada)

 

メキシコの会社形態で一般的なのは、株式会社(Sociedad Anónima : S.A.)です。また、メキシコでは会社定款を改定せずに資本金を増減できる可変資本制度(Capital Variable : C.V.)が認められており、一般的に広く利用されています。そのため、

圧倒的に大多数を占めるのが、可変資本株式会社(Sociedad Anónima de Capital Variable : S.A. de C.V.)です。

※可変資本株式会社の注意点としては、会社定款を改定せずに資本金の増減ができますが、設立から歴史の長い会社になると、会社定款(原始定款)以外にも設立以来すべての株主総会議事録を確認しなければ、正式に現状の資本金が証明できない恐れがあります。

また日系でも米国法人を親会社として、米国での税務上の恩典を利用する目的から、合同会社(Sociedad de Responsabilidad Limitada : S. de R.L.)の形態が採用される場合もあります。こちらの形態もまた、可変資本制度(Capital Variable : C.V.)の適用が一般的で、可変資本合同会社(Sociedad de Responsabilidad Limitada de Capital Variable : S. de R.L. de C.V.)となります。

次は会社組織についてです。メキシコの会社形態で一般的な株式会社(Sociedad Anónima : S.A.)を構成する機関としては、

・株主総会(最高意思決定機関)

・取締役会(経営意思決定機関)

・社長(執行)

・副社長以下その他の役員(執行)

また株主総会からの任命により、監査役を選出し、各機関の監督をさせる監査機関を設けなければいけません。メキシコにおける会社組織の特徴として、経営機関について独任制の採用が可能です。この場合、経営意思決定機関である取締役会に代えて、唯一代表取締役(Administrador Único)となり、日系企業のメキシコ法人においても多くある組織形態です。

最後に、毎月訪墨している私が最近知った豆知識をご紹介させていただきます。

タイ・日本では全くと言っていいほど知られていませんが、メキシコは温泉の宝庫です。日本と同じように火山帯に位置しているため、現在でも多数の活火山が活動を続けています。スパリゾートもありますが、開発されていない源泉かけ流しの天然露天風呂もあります。有名な場所としては、コマンヒージャ、オアハカなどがあります。

また、日系自動車関連企業様が多く進出されているアグアスカリエンテスですが、アグアスカリエンテスとはスペイン語で「温泉」を意味しており、こちらもまた温泉地として有名です。

次号では、「会社設立」及び、滞在・就労において必須となる「メキシコの移民法」などについてお話しさせていただきます。

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