Hola! メキシコ日系進出通信
第9回 メキシコ国内での移動について
今回は仕事・私生活ともに関わるメキシコ国内での移動についてご紹介させていただきます。
さて、国内移動といっても、タイの約3.8倍の面積を有するメキシコでは様々な移動手段があります。そこで今号では、移動距離に応じた手段をご紹介させていただきます。
前提として、メキシコには旅客を運ぶ鉄道は、メキシコシティにある地下鉄や路面電車程度で、あとは貨物鉄道です。また、日本人赴任者のほとんどの方々がご自身で運転をされています。これは専属運転手でかつ、英語を話せる人材が少ないことなどが要因と考えられます。
・長距離
長距離移動での唯一無二の存在としては、やはり飛行機です。中南米のハブ空港としてメキシコシティ国際空港(MEX)がありますが、その他の大中規模の各都市にもそれぞれ国際空港があり国内各都市や、アメリカのハブ空港とを結んでいます。
ただし、中規模の都市にある国際空港は、名称はあくまで国際空港ですが、アメリカのハブ空港への直行便があるという理由で国際空港なだけで、日本で言うところの地方空港のイメージです。
国内移動で主に使われている航空会社としては、メキシコ最大手の航空会社Aeromexico、LCCとしてはサービスが充実しているInterjet、LCCとしての位置付けもメキシコ第2位の航空会社であるVolaris、観光・長距離バスブランドを持つ会社が親会社でLCCの中でも群を抜いた安さを誇るVivaAerobusの4社です。
また、乗継ぎをしながら24時間以上を掛けて移動するような長距離バスも存在しますが、近年ではLCCと比較すると値段があまり変わらないので、バックパッカーが好んで利用する程度と言えます。
・中距離
中距離移動として広く活用されているのは、長距離バスです。メキシコシティ⇔レオンなど同じ路線でも複数のバス会社が、1~2時間ごとに1本の割合で発着しています。
バスには、特等、1等、2等などの等級があります。ほとんどの場合、特等と1等は
直通か有名都市でしか停車せず、乗車の際にIDを提示するなどのセキュリティチェックが行われます。また、車内にはトイレがあり、座席は飛行機のプレミアムエコノミー程度の広さのリクライニングシートで、映画の上映や軽食付きで、快適な移動が可能です。敢えて、留意すべき点を挙げるとすれば、車内がとても寒いという点です。2等以下のバスは安全面からおすすめはできません。
特等、1等の長距離バスを運行している大手バス会社としては、ETN、Primera Plus、Futuraなどがあります。
・近距離
近距離移動としておすすめなのが、Uberです。おすすめのポイントが多いので、項目をまとめてお話しいたします。
- ドライバーは悪さができないこと
特に夜間での流しのタクシーは安全上おすすめできません。また、メキシコ国内での配車アプリシェアはUberが圧倒的です。Uberで運転手が一度悪さをしてしまうと、個人情報をアプリ内に登録しているので、他の配車アプリで仕事をすることもできなくなり、その点も安全性を高めています。
- 現金の受渡しが不要なこと
あらかじめ登録しているクレジットカードで、Uberを介してドライバーに支払いを行います。万が一不当な請求があったとしても、Uberに対して不当な請求を受けた旨を伝えると、ほとんどのケースで返金を受けることができます。また、チップ文化のあるメキシコですが、Uberに関してはチップを手渡しする必要がありません。
加えて、電子メールで領収書を受け取れたり、登録クレジットカードの通貨(タイバーツ・日本円など)で請求が上がることも大きな利点と言えます。
- スペイン語を話せなくても利用できること
Uberはアプリ内で、配車場所と行先を入力できるため、ドライバーと言葉を交わすことなく、意思表示が可能です。地図で移動状況を確認でき、誤った方向に進んでいないか、予定到着時刻をリアルタイムで確認することなどが可能です。
次号では、メキシコのチップ文化などについてご紹介させていただきます。
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