Hola! メキシコ日系進出通信
第18回 メキシコの気候について
今回は、メキシコの気候などについてご紹介させていただきます。
メキシコは日本と同じ北半球に位置しているので、季節は基本的に日本と変わりませんが、雨季と乾季があります。基本的に5月~10月頃が雨季、11月~4月頃が乾季となります。また常夏のイメージがあるメキシコですが、ひとまとめにメキシコの気候と言っても、タイの約3.8倍、日本の約5倍の国土面積を有するメキシコでは、北と南、海岸沿いと内陸部、砂漠とジャングル、平地と山地とでは気候や天気が大きく異なります。 総じて言えることは、日本よりも日中の日差しが鋭く、日中と朝夕の寒暖差が大きいことです。 地域ごとの気候帯
・乾燥帯……メキシコシティやバヒオ地区などの中央高原部からアメリカ国境付近の北部一帯。
・温帯……メキシコ湾沿いとプエルト・バジャルタ、イスタパ、アカプルコなどのリゾート地もある太平洋側。
・熱帯……カンクンなどに代表されるユカタン半島を含む、北回帰線より南部のほとんどの地域。 バヒオ地区の気候の特徴
日系自動車関連企業の多くが進出している中央高原部のバヒオ地区の気候は、ひと言で表すと「湿気もなく、快適で過ごしやすい」ということです。 前項で分類すると、乾燥帯に分けられます。メキシコ全土の特徴と同様、雨季と乾季がありますが、雨季でもほとんどは夕方にのみスコールのような大雨が1~2時間以内にまとまって降り、それ以外では曇りか晴れの時間がほとんどです。気温は年間でも、0℃以下32℃以上になることは滅多になく、かつ湿度も低く乾燥して快適です。雨季の降雨時の雷だけ警戒すれば、ゴルフなどの屋外競技も年間を通してプレー可能です。 注意点としては、在バヒオ地区の工場を持つ日系企業は、工場建設前の事前調査の際、上述したような気候条件の良さから冷暖房設備を工場建設時に導入しないケースが非常に多いです。 しかしながら、工場周辺の砂塵などの環境が悪く、シャッター扉を閉じた状態で生産をし、加工や熱処理で発生する湿気や熱により、工場内の温度と湿度は上昇します。加えて、日差しが鋭いことを利用するため工場屋根にポリカーボネートなどの透明板で採光をしているため屋根断熱が無いに等しいです。 元々、気候条件が良いところで育ってきたメキシコ人作業者の方々は、タイや日本に比べると高温多湿の環境に弱いこともあり、苦情が発生しているケースも多いことが実情です。
2020年3月1日掲載