Hola! メキシコ日系進出通信
第10回 メキシコのチップ文化などについて
今回はメキシコのチップ文化などについてご紹介させていただきます。「チップ」はスペイン語で「プロピナ」(Propina)と言い、メキシコでは習慣がしっかりと根付いています。今号では、チップを渡す場所の代表例や大まかな相場などについてご紹介させていただきます。
(画像はアルゼンチン料理屋の
・レストラン
食事した金額の15%が相場です。高級レストランなど格式高いところの場合は20%です。
支払いのタイミングとしては、クレジットカードの場合、チップの%を店員さんに伝えてチップが含まれた総額をクレジットカード端末に入力してもらい支払うパターンと、クレジットカードで最初の決済後に出力される明細書のチップ%を記入する欄に%を記入するパターン、食事代はクレジットカードで支払いチップは現金で机の上に置いて帰るパターンがあります。
現金の場合は、食事代+チップ代がお釣りなしで丁度良いときは机の上に総額を置いてそのまま店を出て構いません。お釣りが出る場合などはお釣りを受取った後にチップを机の上に置いて帰ります。
メキシコ人の方々の多くは、一般的なサービスを受けた場合、15%のチップを支払います。サービスが思わしくなかったときは10%という具合です。日本人とドイツ人は10%とする方々の割合が非常に高いそうで、「日本人とドイツ人はとてもお金持ちなのに…」と、揶揄されることもあるそうです。
また、レストランに限りませんが、お店によってトイレに接客担当がいたり、駐車場担当がいたりします。こちらは一般的に20ペソ程度がチップの相場と言えます。
・ホテル
荷物を入口から部屋まで運んでもらったベルボーイへ荷物1個あたり20ペソが相場です。
部屋の清掃、ベッドメイキングしてもらうメイドさんに対しては、1泊1名あたり20ペソを部屋に置いて行くのが相場です。その他、タクシー手配を依頼したとき、ルームサービスを頼んだときなど通常のサービスに含まれていないことをお願いした際は、20~50ペソ程度を渡すのが相場です。
レストランと同様に格式の高いホテルの場合は、上述の数倍を支払うことが相場だと言えます。
・スーパーマーケット
意外かもしれませんが、メキシコではスーパーマーケットのレジで袋詰めをしてくれる方にチップを払うことがマナーです。
ご年配や高校生のアルバイトがほとんどで、店舗から受取る給料は限りなく安くチップを頼りに稼いでいると言っても過言ではありません。相場としては、2~5ペソ程度。大量に買い物をした際は、10ペソ程度です。
また、店舗から受取る給料が限りなく安いことは、チップを受取るようなサービス業全般の方々にも言えることです。
・ゴルフ場
プレー料金に含まれるキャディー代とは別で、プレー終了後にキャディーへ直接250~500ペソ程度を渡します。
・その他
メキシコでは、タクシーに乗ってチップを渡すことは基本的にありません。
反対にチップを渡すその他の例としては、ツアーガイドや美容室、水まわりの修理、公衆トイレ、ガソリンスタンドで窓を拭いてもらったり、空気圧のチェックをしてもらったときなどです。
チップはサービスを受けたときに、感謝の気持ちを表すために渡します。適切なケースかわからないときでも、急にチップを渡されて、受取る側が不快感を示すことはそうそうありません。また、メキシコでは自動販売機や駐車料金自動支払機でも高額紙幣が使えないことがほとんどですので、常に小銭は持ち歩いておくべきです。
次号では、サッカーとルチャリブレが印象的なメキシコのスポーツなどについてご紹介させていただきます。
昭和電機株式会社 梶本 嵩顕