Hola! メキシコ日系進出通信
第22回 メキシコ各州の特徴について(3)
今号でも引続きメキシコ各州の特徴についてご紹介させていただきます。今回はハリスコ州についてです。
ハリスコ州の地理的な特徴としては、内陸部はアグアスカリエンテス州とグアナフアト州に挟まれた地域に位置していて、グアナフアト州の大都市レオン市、アグアスカリエンテス州アグアスカリエンテス市からも車で30分~1時間ほどにあるハリスコ州ラゴスデモレノ市の工業団地には、日本を含むアジア系や欧州系の企業が数多く進出しています。 一方で、北太平洋に接する沿岸部はプエルトバジャルタという有名なリゾートタウンがあります。沿岸部は、海面があることから標高は0mに近く、ハリスコ州内でも気候や標高が大きく異なります。 前述のラゴスデモレノ市とプエルトバジャルタの2都市のおよそ中間、少しラゴスデモレノ市寄りに位置するのが州都グアダラハラ市で、誰もが口を揃えてメキシコシティに次ぐメキシコ第2の都市と形容します。 グアダラハラ市と周辺の地域を合せた都市圏人口は420万人強で、やはりメキシコシティに次いで第2位です。自動車産業が盛んなメキシコですが、グアダラハラ市は自動車関連企業はもちろんのこと、メキシコのシリコンバレーと呼ばれるほどIT関連企業も多数進出しています。また市内の街並みはコロニアルで世界遺産にも登録されるほどです。 バヒオ地区各都市へ陸路でのアクセスも良好で、日本などから送るバヒオ地区が向け先の航空貨物のほとんどはグアダラハラ市郊外にあるグアダラハラ国際空港(GDL)を経由します。 テキーラ製造の中心地で、シャンパンがフランスのシャンパーニュ地方で製造されたスパークリングワインの一部しかシャンパンと呼称出来ないことと同じように、テキーラもグアダラハラ市近郊テキーラを中心とした地域で、リュウゼツランの搾り汁を発酵・蒸留させたメスカルのなかでも非常に厳しい条件をクリアした一部のみをテキーラと呼称できる地酒で世界的に高い人気を誇ります。
20年7月1日掲載