Hola! メキシコ日系進出通信
最終回 メキシコ各州の特徴について(5)
今号でも引続きメキシコ各州の特徴についてご紹介させていただきます。今回はケレタロ州、サンルイスポトシ州、サカテカス州についてです。 ケレタロ州 ケレタロ州は首都メキシコシティの北西約220km、車で2時間半ほどに位置し、工業・建築・畜産を主要産業としています。メキシコシティに近い立地もあり近年は自動車関連企業を中心に外資系企業進出も相次いでいます。 州都はケレタロ市で、市内中心部の公園や教会が密集している歴史史跡地区は世界遺産にも登録されています。その東部には18世紀につくられた水道橋が有名な町のシンボルです。市内北端の高級住宅街であるフリキージャは家族帯同の外国人駐在員も多く居住し、日本人の方々も数多く居住されています。フリキージャを含めてケレタロ州は他州と比較して犯罪の少ない比較的安全な地域と言われています。 サンルイスポトシ州 サンルイスポトシ州は前述のケレタロ州の北西に位置し、16世紀終わり頃に金と銀の鉱脈が発見されたことで鉱山の町として発展しました。 また、前号までで紹介してきたメキシコ3大都市、首都メキシコシティ、グアダラハラ市、モンテレイ市の主要都市に4~6時間ほどでアクセス可能で、トラック輸送などの交通利便性に優れています。故に他のバヒオ地区と同様に自動車関連企業を中心に外資系企業も数多く進出しています。 州都はサンルイスポトシ市です。市内から東へ3時間半ほどの場所にはラフティングができる川もあり自然豊かな観光地があります。 サカテカス州 サカテカス州は前述のサンルイスポトシ州の西に位置し、こちらは16世紀銀の鉱山が発見されシルバーラッシュに沸きました。銀の産出量は今日でも世界有数を誇ります。国全体としてもメキシコは世界トップクラスの銀産出国です。 州都はサカテカス市で、世界遺産にも登録されている歴史地区はコロニアル建築で、なかでも主要な建物は地元で採れたピンク色の石材を使用しているため街並みはピンク色で、「ピンクシティ」と呼ばれています。 日本人の方々には比較的馴染みが薄い州ですが、アグアスカリエンテス北部からも車で1時間半ほどの距離なので週末に訪れてみても良いかもしれません。
20年9月8日掲載