会計ソフトの開発販売手掛けるタイ企業 今年第4四半期には新製品リリース予定

ダブルパインはタイのソフトウェア業界でよく知られた体系的な会計ソフトの開発、販売業者。創業は1991年。経営者向けに分析に優れたソフトウェアを提供しており、Windowsで作動するソフトウェアをタイで最初に開発、販売したという。コスト面を専門とする深い理解と経験から開発されたソフトウェアである。事業におけるコストの専門的な研究から、企業オーナーに利益をもたらす実用的な会計思考が生まれた。

分析に優れた会計ソフトMAC-5

ダブルパインのジェンジラー・プラユンラットCEOは「ソフトウェア作成の専門性と経験、および会計学の深い理解から、分析に優れた会計ソフトが生まれました。経営管理の関連データを深く分析できるので、MAC(Management Accounting Costing)と名付けました。バージョンはMAC-1からMAC-5まで揃っています。これらは使用するツールによって異なるものです。MAC-5を作成した言語は整然とした精密なもので、ソフトウェア作成のこれまでの経験と、会計学と実務の深い理解がすべて注入されています。コストを重視した精密な分析が特長です。経営者は会計士ではありませんから、コスト重視は当然です。ここがダブルパインの生命線と言えるでしょう」と語る。

EECに投資する日本企業ともビジネスをし、「日本の経営者は挑戦的といいますか、チャレンジということを非常に重視しますね」と評価する。その中で、挑戦的な業務に欠かせないツールとして同社の製品を位置付けるという視点が生まれた。精密なコスト管理が容易にできる点がポイントになる。言語はタイ語、英語が使用可能で、製造業、商社、輸出入、その他のサービス企業に広く使われている。

「会計システム、在庫システムにMAC-5が導入されると、なによりも精密さが威力を発揮します。コストの詳細が明瞭に浮かび上がりますからね。在庫管理が体系的に整理され、精細な分析報告をいつでも手にすることができます。また、MAC-5の分析結果は経営者向け、従業員向けに調整して出すことも可能です。この弾力性は当社製品だけのもので、他社のソフトウェアにはありません。何よりも当社は正確かつ精細なコストの実態を把握すること一筋にやっております。当社のソフトウェアは経営者の視点に軸を置いたものということです」。

MAC-5はソフトウェアとしてだけではなく、顧客管理を各方面でサポートする追加機能がある。顧客の業務に合わせたカスタマイゼーション、他の諸システムとのインテグレーションなどが可能。また多種多様なソフトウェアの比較、コンサルテングサービスが充実しており、顧客のニーズにピタリと適合する。特に顧客の組織を自動システムに移行させる(デジタル・トランスフォーネーション)については絶大な力を発揮する。

新製品Springを年内に販売開始

新製品のSpring ERPは、ジェンジラーCEOが主導した大型のプロジェクトからERPのレガシーとして、労働力不足の進行と労働者の移動の広がりを展望して開発された。ビジネスの世界は日々迅速な変化が起こっている。社会と経済の多種多様なニーズに対するソフトウェアの開発が続けられている。従業員の退職、6カ月ごとのチームの交替、1日1,000枚の書類の発行など、新人が入社して3日で仕事につけるようにさせるニーズ、細かく処理すべきデータ、これらに対してSpringの名を持つブランドが最適となる。

「多彩なニーズに的確に対応できるのがこのブランドの特長です。新たな思考から生まれた製品と言えます。MAC-5のブランド名にとらわれない新たな機能を象徴するもの、すなわち新たな飛躍、顧客と共に大きく羽ばたくという展望です。顧客の事業のサポートに焦点が絞られたソフトウェアですね。労働力不足に仕事の過剰という構図、社会と経済の多様なニーズに無限に対応するのが同ブランドのモットーです」。

Springブランドの製品は、今年の最終四半期にリリースされる見通し。事業規模やニーズによって、5つのパッケージを準備している。販売については1年ごとのレンタルを想定している。「来年の年末にはこのソフトウェアが海外に拡大しているでしょう。オーストラリア、シンガポールをはじめ近隣諸国で使われることになります。日本人の方は実に精細なデータを駆使します。日本の工業団地でも使われるでしょう」。現在、同社の顧客の40~50%は日本の製造業が占めているという。

「当社は30年の経験で顧客の特長をよく把握しています。従業員に多くの書類を出させても、容易に内容の点検が可能です。要点をおさえた詳しい報告を出す点ではMAC-5を数倍上回る機能です。すべてのモジュールが自動的に連動し、迅速に作動します。他の各種のソフトウェアにつながるAPIを開けば、国内でも海外でも競争力が一段と増進します。すべてが完成した時には7つの言語のバージョンが揃うでしょう。1つの画面に最高3つの言語が表示されます。これは日本の親会社で翻訳されますから、タイないしは近隣諸国の支社に居ながら、どんなデータ、報告も即座に画面に呼び出すことができます」。

来年の売上高は今の2倍に増大する見通し。MAC-5とSpringが市場に出て、両輪となって成長を下支えする。「当社は創業以来、売上は順調に伸びています。というのも経営者の視点を十分に理解したソフトウェア作りを続けていますからね。経営者の仕事を効率化し、サポートする十分なサービスを提供してきました。30年にわたる歴史によって十分に信用を積んでおります。また、直接に仕事にかかわってきた日本企業の経営者からは特に厚い信頼をいただいています。正確さを旨とするお付き合いです」。

会社情報

会社名 Double Pine Co., Ltd.
住所 1448/18 Ladprao 87(Soi Chantrasuk), Klongchan, Bangkapi, Bangkok 10240
お問い合わせ先 Tel:02-515-0600 E-mail:marketing@doublepine.co.th
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