泰日工業大学 ものづくりの教育現場から

第81回 『TNIの研究開発サービス』 

タイでものづくり教育を進める泰日工業大学(TNI)の例をもとに、中核産業人材の採用・育成について検討します。本号では前号に引き続きチャートリーTNI工学部講師による、日系企業に提供するTNIの研究開発協力・サービスをご紹介します。なお、前号では、日系企業の従業員の能力開発に活用できる事業などを紹介しましたが、日系企業および日本人が利用できる例として、TNIの親機関であるTPA(泰日経済技術振興協会)の事業をここに紹介します。TPAは、社会人教育が主要事業目的の1つで、日本語・タイ語・中国語などの語学教室、技術書などの出版、階層別・業種別・また日本人管理者へのセミナーを実施する一方、企業診断とコンサルティング、工業計器等校正、日タイSMEのマッチング、5Sやカイゼン・QC・ロボットコンテストなどの大会など、様々な事業を実施しており、http://j.tpa.or.th/services.phpのホームページで日本語の案内をご参照ください。TNIと合わせて活用してください。

編者:吉原秀男(Yoshihara Hideo)泰日工業大学(TNI)学長顧問

 

5. TPA-TNIの5カ年共同計画(2)

(3) 技術移転センター設置と推進=TARII (工場自働化、ロボットシステム、製品設計と開発、デジタル化技術の推進) :2018年からTPAがタイ日関係者のコンソーシアムを結成、TNIでは人材育成で工場の専門家養成訓練を計画中。
(4) スタートアップ・インキュベーション協力:2018年は500人の学生が学部横断の20チームを組んで、各地・全国のスタートアップ大会に参加。2019年はこの経験を踏まえ200人・15チームが参加する。これらの中で、優秀チームにスタートアップ支援基金を準備し、事業化に協力。また、スタートアップ支援センターを設置し、日本企業のタイでのスタートアップにも協力する計画。
(5)タイ近隣諸国への事業:TPAでは、CLMV(カンボジア・ラオス・ミャンマー・ベトナム)諸国へのトレーナーズトレーニング事業を実施する。TNIでは、タイ・日本・世界各国対象の英語によるTNI国際プログラム3コースを2018年から実施(*TNIホームページをご参照)。

6. 工学部研究と研究テーマ

9つの研究室を中心に産学協力を実施:①IES(知能電子システム研究室)、②FCL(燃料電池研究室)、③AMP(先端材料加工研究室)、④AMM(応用数学・メカトロニクス研究室)、⑤AMDRL(先端マグネティクス・モーター運転研究室)、⑥DREAM(電気・先端磁性力学研究室)、⑦AIE&T(先端産業工学・技術研究室)、⑧ADMT(応用設計・製造技術研究室)、⑨CERT(コンピュータ工学ロボティクス技術研究室)

主要研究テーマ:①インテリジェントシステム、人工知能、機械学習、②無線センサ、制御システム、IoT、ロボティクス、③燃料電池、先端材料加工、建築エネルギー管理、④モーター駆動・制御、ソーラーファーム、医療用電子デバイス、⑤自動化製造、精密測定、シミュレーションによるプロセス設計、TPM、TPS、TQM、⑥デジタル機器技術、金型設計、プラスチック射出と板金フォーミング、複合材料

 

7. 情報技術学部の研究室と研究テーマ

7つの研究室を中心に産学協力を実施:①ICMT(革新的・創造的マルチメディア技術)、②S2RL(ソフトウエア・サービス研究室)、③ASET(応用ソフトウエア工学技術研究室)、④I’M MAP(知能メディア管理、解析処理)、⑤SIM-LAB(スマートインフォーマティクス管理システム)、⑥CN&IS(コンピュータネットワーク・知能システム)、⑦DSRL(データサイエンス研究室)
主要研究テーマ:①経営管理のソフトウエア開発、②モーバイルアプリ開発、③ウエブ設計開発、④グラフィックデザイン・アニメ、⑤IT設計・システムレイアウト・革新技術・維持のコンサル、⑥ビッグデータ・アナリティクス

 

8. 経営学部の研究室と研究テーマ

下記2つの研究室を中心に産学協力を実施:①CBRS(ビジネス研究サービスセンター)、②ものづくり研究センター
主要研究テーマ:①トヨタ生産システム(TPS)、流通システム、国際ビジネス管理、②時間と動作の開発によるビジネス管理の効率化、③デジタル技術による産業管理、④企業診断と事業計画、段取り削減、日本的人事管理、工業・技術経営、⑤ものづくり経営の研究開発と企業協力

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