タカハシ社長の南国奮闘録

第62話 社長の仕事

あなたは社長の仕事をしていますか?

技術屋上がり、営業上がり、経理畑、職人気質など様々な社長がいるが、基本的にはトップの個性が会社のあり方を決める。大まかに、社長には以下の4タイプがある。

・突撃隊長型

・参謀型

・前線部隊型

・指揮官型

私は前線部隊型で、マネージメントにあたり、まずリスクを優先に考えるタイプだ。出来ることは環境を整え、会社の宣伝をすること。結果はまだ分からないが、タイのテレビCMにもトライしている。

私の感謝すべき強みは、運の良さとご縁に恵まれていることだ。そんなありがたいご縁をいただいている先輩の質問に答えようと、「社長の仕事」というテーマで、いろいろ考え行動してみることにした。

真っ先に思いついたことは、次にどこへ向かうのか、会社の将来の方向性を見つけ、示すことだった。そしてさらに先を模索するため、中部圏以外にある会社を複数訪問させていただいた。とても刺激的だった。

ほとんどの会社が利益の出やすい構造にバランスがとれていた。国内外に最新鋭の設備が並び、品質管理にも余念がない。地の利を生かして地場の主要産業で成り立っており、結びつきはとても強固なものと容易に想像できる。

コスト面でのパフォーマンスも想像以上に高かった。都市圏に比べて生活費、地代、賃金、電力も安い。一番の問題点は人材の確保だが、地元で就職したい学生にとっては、ありがたい話だ。主力工場をその地域に置いているのは合点がいく。

仕事内容は、量産物と高精度な単品加工、装置設計と精密部品加工、鋳物の生産と製造そして組立まで行い、はたまた医療部品の同時五軸加工と小物部品加工、極めつけは建売り住宅とそこで使われる建築資材の加工。一般的な汎用ものづくりのような競争の無いところを柱にしてバランスをとっている。

ここで知り得た情報をもとに、弊社もバランス構造について、強みをさらに引き出し、革新する方針を導き出したい。いろいろな展開をしてきたつもりではあるが、もっともっと魅力のある会社に出来ると気づかせて頂いた。

現場では今、大切なお客様に満足して頂くためにしのぎを削っている。技術力だけでなく、納期の管理やコストパフォーマンス、安定した品質でお届けし続ける。そこからお客様の要望にあわせて必要な設備、人員の配置をして、自社の強みを磨き、鍛錬を積み重ね、職員と会社が成長し、さらなる進化を遂げていく。

職員たちはたゆまぬ努力をして進歩してくれている。だから現状に満足せずに、さらなる会社の成長のため、職員たちの幸福度アップのためにもっともっと己を鍛錬すると誓った。

高橋 弘茂
名古屋市中川区の精密加工部品メーカー『TEKNIA』の4代目。1969年愛知県生まれ。1989年に同社の前身『高橋兄弟鉄工所』に見習い入社。現場経験を積んだ後、『Yamazaki machinery UK ltd』などを経て2001年8月『タカハシテクニア』代表取締役就任。現在はVITPROJECT (THAILAND) アドバイザーを勤めるほか、マネジ個性学コンサルタント(セミナー開催)なども手掛ける。
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