タイ節税講座

Chapter2 第14回 50歳以降の年金積立

前回は節税に大変効果的であり、利回りも高く確定していて、受け取りも安心なタイの年金プランについてお話しさせていただきました。今回は案外お問い合わせの多い、50歳または60歳を過ぎてから積み立てができる年金についてお話ししたいと思います。

60歳と言えば、以前であれば年金を受け取る年齢でしたよね。年金の積み立てを開始する年齢ではありませんでした。平均寿命が伸びているのは日本もタイも同じです。今ではタイでも60歳を過ぎてから年金の積み立てが開始できるプランが販売されています。

タイに移住され、老後もタイで暮らすというご予定の方は大変多くなっています。ご駐在ではなく、ご自身で事業をされていらっしゃる方などに多いのが、タイへの移住に伴い日本の年金の積み立てはストップし、年金自体がないという方々です。

お忙しくお仕事をされ、ふと落ち着いたころに老後のことを考えてみると、年金の備えがなかったことに気が付く。そんな方が大変多いです。でもご安心ください。63歳まででしたら年金プランにご加入いただけます。

 

まずは55歳男性の場合。年間300,696バーツを5年間積立します。お受け取りは60歳から99歳まで。年間84,150バーツずつ受け取れます。積立総額1,503,480バーツに対して、満期99歳までの年金の受取総額は3,366,000バーツ、2倍以上となります。またお積立期間中にタイで収入があれば節税できますので、生命保険控除、年金控除をフルに活用した場合、毎年税率30%として90,000バーツも戻ります。実質1,053,480バーツのご負担で3,366,000バーツも受け取れるのは安心ですよね。もちろんご年齢が上がる分、積立期間と受け取り期間の間の運用期間が大変短くなりますので、年間200,000バーツ程度のお積立では安心して生活できるほどの金額は受け取れません。それでも金額を増やしていけば、かなり大きな支えとなってくれるでしょう。

60歳過ぎるとどうなるでしょうか。例えば63歳女性の場合年間300,000バーツを2年間積み立てます。積立総額は600,000バーツとなります。年金の受け取りは65歳から開始。毎年30,596バーツを90歳まで受け取れます。満期までの受取金額の総額は795,496バーツとなります。こちらもこのプランで生命保険控除及び年金控除の枠を上限使える場合には税率30%として年間90,000バーツ、2年で180,000バーツ節税となります。実質のご負担が420,000バーツで年金での満期までの受け取りが795,496バーツとなるわけです。

 

50歳を過ぎてからでもまだ遅くありません。気になったときにぜひ老後の問題にきちんと向き合ってみてください。行動をおこせば不安は解消されます。また30代、40代の皆様。年金は積み立てをスタートする時期が早ければ早いほど多く受け取れます。先延ばしにせず、無理のない金額からぜひ始めてみましょう!

今年もそろそろ後半戦。老後のこと、節税のこと。少しずつお考えになられるいい時期です。いつでもお気軽にお問い合わせくださいませ。

 

【著者】 佐々木 扶美  タイ資産運用アドバイザー

MDRT4年連続会員(世界中の生命保険・金融サービス専門職のトップクラスのメンバー。MDRTメンバーはビジネスと地域社会のリーダーとして、生命保険と金融サービスの専門家として世界中で認知されている)

在タイ12年。利回りの高い保険を活用した法人税、個人所得税の節税コンサルティング、および土地を使った資産運用のアドバイスを行う。配偶者はタイ人、タイ永住組。
メール:info@siamrcs.com
www.aseanlandbanking.com

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