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ヤンマー、東南アジア用 トラクター納入開始
ヤンマー(本社・大阪市北区)の現地法人ヤンマーエスピーは9月10日、東南アジア向けのトラクター「YM」シリーズの納入を開始したと発表した。 バンコク都内の工場で今年5月に同シリーズの生産を開始し、「YM351A」「YM357A」の2機種を発売した。価格は65万9,000バーツと75万バーツ。 東南アジアの農家向けに水田と畑の多彩な作業に対応できるようにしたのが特徴。納入開始の記念式典に出席した北部ウタイタニ県の農家の顧客は、キャッサバとトウモロコシ、サトウキビを栽培している。 急速な市場成長が続く東南アジア向けのトラクターとしてヤンマーが開発し、まずタイで販売を開始した。東南アジアの主力機種になると期待している。
キヤノン、プリンターの企業向け販売強化 キヤノンの販売会社キヤノン・マーケティング(タイランド)は9月17日、インクジェットプリンターの新製品を発表し、企業向け販売を強化する方針を明らかにした。新製品は「G」シリーズの3機種(6,490~9,900バーツ)と、「WG」シリーズの2機種(12万~16万バーツ)。それぞれベトナム、日本で生産されている。現在の売上高比率は企業向けが15%、個人向けが85%。2023年までに企業向けを30%に引き上げる方針。 昨年のインクジェットプリンターの販売台数は37万3,942台、シェアは40%。19年連続でトップシェアだったという。今年は12%増の42万台を目指す。
投資委(BOI)、タイ味の 素など大型4件を認可 投資委員会(BOI)は9月20日、タイ味の素のグルタミン酸ナトリウム(MSG)生産など大型事業4件を認可した。 投資総額は282億7,000万バーツ。タイ味の素の投資額は27億5,000万バーツ。 うま味調味料の主成分となるMSGを生産し、生産量の54%を輸出する計画。国立大学8校が加盟するリサーチ・ユニバーシティー・ネットワーク(RUN)とバイオテクノロジーで協力する。タイ、シンガポール資本のテクノロジー・アセットはデータセンター事業が認可された。 投資額は44億5,000万バーツ。バンコク都内で計画している。投資額184億7,600万バーツに上るポリカーボネート樹脂生産も認可された。東部ラヨン県で計画されている。 個人が申請しており、タイと台湾、日本の資本による合弁事業になるという。また、投資額25億9,400万バーツの金属素材生産も認可された。東部チョンブリ県で計画されている。個人が申請しており、中国資本の事業になるという。
外資規制緩和へ 航空機整備など4業種対象 商務省事業開発局のプーンポン副局長は9月26日、外資規制を緩和し、4業種を外国人事業法の規制対象から除外する見通しを明らかにした。 首相府広報局などによると、4業種は▽通信事業(通信網を持たない事業者が対象の1型の通信事業免許による事業)▽財務センター▽航空機整備▽高付加価値型ソフトウエアの開発。 同法で「カテゴリー3」に分類され、外国人事業委員会の認可が必要とされる事業から4業種を除外する。別の法規でも規制されており、重複を減らすことで事業者の負担を緩和する。同局長は「投資促進とタイの競争力強化につながる」と述べた。
シャープ、本年度売上高 100億バーツ目標 シャープの販売会社シャープ・タイの呉柏勲社長は9月26日、本年度(2019年4月~20年3月)の売上高100億バーツを目指し、ブランド力の強化に取り組んでいると明らかにした。 冷蔵庫と洗濯機、ヘアドライヤー、掃除機、電子レンジの家電5品目を対象に新コンセプト「スマート・ネイチャー」に基づく広告・宣伝を開始した。今年は100種類の新製品投入も計画している。同社の昨年度の売上高は前年度比20%増の80億バーツ強。 伸び率は家電市場全体の2~3%を上回ったという。特にテレビの高級品と空気清浄機の販売が大きく伸びた。
富士通ゼネラル、 新工場の稼働開始 富士通ゼネラル(タイランド)は10月2日、タイでエアコン新工場の稼働を開始する。2工場の体制に拡充した上で、さらに設備を増強し、生産能力を約2倍に引き上げる。 新工場は東部チョンブリ県のレムチャバン工業団地内にあり、敷地面積7万6,970平方メートル、床面積2万4,200平方メートル。既存工場と同じ工業団地内に第2工場として整備した。 これに伴い、既存の第1工場で室外機、新たな第2工場で室内機と生産品目を分担する体制とした。さらに、両工場で生産ラインなどを増強するとともに、インターネットを幅広く利用するIoT技術による効率化などを進める。室外機と室内機を合わせた年産能力を2022年度に340万台とし、18年度比で約1.9倍に引き上げる。 新工場の立ち上げを含め、21年度までの投資額を約80億円と見込む。同社は1991年に設立され、国内外向けにエアコンを生産している。新工場を含む従業員数は約2,200人。富士通ゼネラルの中国と並ぶ海外生産拠点となっている。
九州電力が事務所開設、 アジア地域拠点に 九州電力は10月1日、海外事業子会社のキューデン・インターナショナルがタイ駐在員事務所を開設したと発表した。電力需要の増加が見込まれるアジアでの事業拡大に向け、情報収集に取り組む。アジア地域の拠点と位置付けている。 バンコク都内のスクンビット通りソイ40のオフィスビル「Tワン・ビルディング」に入居し、事務所を同日開設した。所員として3人を配置している。九電はアジアで事業を加速している。 タイでは今年5月に発電会社エレクトリシティ・ジェネレーティングに資本参加した。ベトナムでは石炭火力発電の大型事業、インドネシアでは地熱発電の大型事業に参画している。
村田製作所、コイル用など 新工場棟が完成 電子部品メーカーの村田製作所は10月4日、タイの生産子会社が新工場棟を完成させたと発表した。子会社は北部ランプン県の北部工業団地に入居しているムラタ・エレクトロニクス(タイランド)。昨年12月から建設していたEMIフィルター生産用とアンテナコイル生産用の各1棟の工場棟が竣工した。 ノイズ除去に使われるEMIフィルターの工場棟は2階建てで延べ床面積9,993平方メートル。アンテナコイルの工場も2階建てで延べ床面積9,995平方メートル。建物の投資額はそれぞれ約15億円、約14億円。スマートフォンなど高機能化が進む携帯機器向けや、電装化が進む自動車向けの電子部品の需要増に対応するため生産体制を拡充した。同社は1988年設立の完全子会社。従業員は約6,500人。超音波センサーやコンデンサー、圧電製品なども生産している。
2019年11月1日掲載